新型コロナウィルスの感染拡大とその経済的影響は誰もが逃れることのできない出来事です。
不要不急の外出制限と手洗いとマスクはもはや国民の義務になっています。
もちろん、メディアで言われているようなマクロの視点で社会や経済を考えることは重要です。
しかし、一方で、自分の身の回りに軸足を置いて具体的に考えてみると重要なことが見えてきます。
この記事では、たくさんある話題の切り口の中から、テレワークに関係することを整理しました。
テレワークを考えてみると働き方改革の方向性と企業の具体策だけでは追い付かないほど、あらゆる分野を巻き込む大改革が必要なことがわかります。
また、テレワークの普及は、日本人がこれまで培ってきた働くということの文化や考え方を揺るがすようになりそうなことに気付かされます。
テレワークのデメリットはデジタル系の会社と一部の事務系社員だけしかできないこと。
不要不急の外出を国を挙げて行ったことで、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐことができたのですが(二波が広がって心配です)、対策の一つとして、
①出社しなくてもできる業務は在宅で行う
②自宅から社員同士がネットワークにアクセスしてPC画面を見ながら仕事を行う
ということが広く行なわれるようになりました。
しかし、現場がある人はリモートで仕事をするということはできません。
工場勤務の人、運輸、倉庫、医療、理美容、建設、接客、飲食店、小売店、スポーツジム、ライブハウス、農業、公務員・・・、などの人たちはリモートでは仕事ができない業種の人たちです。
マスク手洗い消毒と合わせて三密対策を取りながら仕事に従事しているわけですから、その大変さには頭が下がります。
地方で車通勤している人はまだしも、都心部では電車通勤が当たり前ですから一層感染の不安に襲われます。
テレワークをする人の経済的な負担
リモートワークには費用がかかる?テレワークするために必要な物は何?
テレワークを行うためには自前の設備が整っている必要があります。
インターネットの光回線がつながっていれば何も新しく何かする必要はありませんから費用負担もありません。
単身赴任であってもちゃんとインターネット回線はちゃんとしたものを設備しておいた方がよいです。
テレワークは、インタネット回線のインフラがあることを前提に進められているので、インターネット回線のインフラを持っていない人は会社から捨て置かれています。
テレワークするのに必要な物
①常時接続できるインターネット回線とWiFi環境。
LANケーブルでの接続でも可能です。
②ウィンドウズPCを持っている人。
デスクトップPCは別途WiFi接続子機やマイクとカメラが必要。
そしてノートンなどのセキュリティーソフトも必要です。
ノートPCは比較的新しいものには初めからカメラもマイクもWiFiもついていいます。
③家の中に作業場所を作れる人。
家の中の作業場については、机と椅子をすぐに揃えなくても、ちゃぶ台をテレワークの場所にしても構わないと思います。
一日中座って仕事をするので椅子にはこだわりたいと考えるのは人情ですが、会社で使っている事務用の椅子は平社員用でも高価です。
家具屋さんで売っている安いものに手を出してしまいがちですが、普段会社で座っている椅子に比べると座り心地が良くないです。あまりにも期待外れ(-_-;)。
安くてもコクヨとかのブランド品を選んでください。
それでも、やっぱり安くていい物を探したいと思っているひとは、
ベンチャー企業の社長が会社設立時の事務所造りの費用を抑えたい時によく利用していると聞いたことのある「カグクロ」は安くてお勧めです(フエルアルバムで一世を風靡したナカバヤシの関連会社です)。https://www.kagukuro.com/chair/design/
テレワークと人事評価制度のマッチングの必要性
業種や部署にまたがる評価基準の公平性の確保に神経を使います。
在宅新入社員の評価方法は実のところ評価しようがありません。
目標とするスキルを身につけようとしても出社が出来ないのですから手の施しようがありません。
規律、社風業務などの初年度教育や配属先での早期戦力化のための実務経験と実践座学と研修レポート、同期の交流スキルを持った経験者の採用による業務レベルの維持向上などが会社が考えている新入社員へのOJT、OFFJTの内容だと思います。
しかし、会社への忠誠心の涵養や仕事をこなせる力は会社に居るからこそ身に付くので、テレワークでは無理なことは新入社員教育担当者なら多いに悩んでいるところだろうと思います。
評価しても無理上があるので評価は一時停止するしかないかもしれません。
具体的な成果を求められている「働き方改革」は
社員の会社に対する気持ちの変化を促すことができないと成果に結びつきません。
しかし、働き方改革が進むと、会社と従業員の心のつながりに希薄化が起こり双方の気持ちが離れて行ってしまう危険性をどうしても感じてしまいます。
しかし、それは避けられないことでお互いに甘えないで、もっと大人になれと言われているようにも思いますが、本当にそれでいいのだろうかという不安があります。
従業員から経営者という階層の連続性を喪失してしまうと、経営者と労働者という深い溝を作りやすいので、愛社精神を求めることは会社の都合のよい甘えなのではないかということについて、気持ちの中で折り合うことができる答えを見つける必要性が生まれています。
従業員にとっては、会社のためにという考え方は、歯の浮くようなニュアンスを持ち始めようとしているのではないかと考えています。
そのような変化の中にあって、「会社のために頑張る」ということを強く押し出す社員の評価点を高くするのか、それともクールに割り切っている社員と同じにするのか。
といったことに対して結論を下す必要性が生まれてきているのですが、そのためには企業文化の整理統合も必要になります。
いくら、経験豊かな実力のある中途採用者が増えたとしても、それでもなお新入社員は会社の未来そのものですから辞めてもらっては大きな損失です。
時代の変わり目にあって新入社員教育とテレワークが広がる状況下でその在り方を問われる人事評価制度については専門家も交えて議論を重ねる必要を感じます。
まとめ
1.テレワークを行うためには自宅にインターネット環境があること、インタネットに接続できるセキュリティーソフトがインストールされているPCが必要です。
2.それは自分で設備します。
会社貸与のPCを使っている人はネット環境の実です。データ通信カードが貸与されている人は自宅にインターネット環境は必要ありません。
3.人事評価制度、特に今年は新入社員の評価のやり方と通して働き方改革の未来がテレワークが広がったことで、経営者と従業員双方ともに会社に対する気持ちの距離と落としどころを考えなければならない時期になっていることに気が付きます。