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プレゼンテーションで使う骨太なパワーポイントの構成方法。

パワーポイントやそれに付属する資料は作成者の人間性が一緒に表現されるようです。

また、その構成やメインテーマへのアプローチ方法は発表する内容によっても異なりますから、発表内容の構成は発表の場の数だけ存在します。

そういうことから、パワーポイント以前の土台となる共通する重要なポイントから説明していきたいと思います。

index

1よく遭遇する失敗例

 パワーポイントを使って発表することに慣れているひとの失敗例

2演題の導入部分の「つかみ」「まえ振り」のこと

 ①つかみ ②前振り ③起承転結

3プレゼンテーションに前振り、つかみ、起承転結の要素がないと聞いてもらえない。

4プレゼンテーションのために聞き手に対する前提条件の整え方

5構成要素 ①問題解決の必要性 ②問題点 ③問題解決の方向性 ④具体策   

1.よく遭遇する失敗例

パワーポイントを使って発表することに慣れているひとの失敗例

発表する場の聞き手が前回と違っているのにもかかわらず、以前作成したパワーポイントを修正して使い回した結果、その時にはよかったのですが、聞き手が異なる新しい場所では散々だった、というようなことも起こりかねません。

いや、実際に起こってしまいます。

学会などのように、発表内容に関する前提を、聞き手も持ち合わせているとか、あらかじめ共有されていればよいのですが、そうでない場合にはプレゼンテーションするための前提として聞き手の理解が進むように時間配分して計画する必要があります。

この点は発表に臨む演者が神経質なくらい聞き手をイメージすることに注意を払っても、決して無駄にはならない手順です。

パワーポイントとの構成には利用する場面ごとに工夫が必要です。

起承転結の順に説明を進める場合や、結論を先に持ってきて何故ならばという説明を続けるやり方もあります。

結論を先に言え!とヤジが飛ぶ場面がありますが、一概にそれでよいわけばかりではないので、しっかりとした演者の組み立てが確固としたものを、信頼を寄せられる内容にしておくことが重要です。

パワーポイントを使用しない世界企業がいくつもあるそうですが、その理由も何となく想像がつきます。

別の機会に触れたいと考えています。

それでは、早速本題に入りたいと思います。

2.演題の導入部分の「つかみ」「まえ振り」のこと

この部分はパワーポイントで行わずに、演者がマイクを握った時に声でいわゆる喋りで聞き手の気持ちを自分がこれから発表する内容へと誘う部分です。

落語や漫才、講談では、

①つかみ

②まえ振り

と言ったりしますが、聞いたことがある人が多いと思います。

何かを書いたり説明するときの誘導方法としてよく耳にする言葉ですが、プレゼンテーションを行う時にも必要な技術です。

①「つかみ」

聞き手の気持ちをつかむということですが、言ってみれば、自分の前の演者が終わった後も、まだ空間に漂っている余韻を一瞬で払拭するために聞き手に対して仕掛ける自分の話しに集中してもらうための気分転換のテクニックのことになります。

聞き手の気分を変えることで演者である自分に注目してもらうわけです。

どのようなものが「つかみ」かというと、演者に共感してもらい親しみを持ってもらうと共に聞き手の集中度が高まるような世間話などが考えられますが、そのための技術のことです。

②「前振り」

というのは、こんな話をしますよ!という、話の本題に入る前に聞き手に情報を与えて心の準備をしてもらうこと。また、つかみの中で、本題に関係するようなちょっとした話で聞き手の気持ちを違和感なく演題に誘導するために行う心の準備体操のようなものです。

漫才とか落語、政治家の街頭演説などでその場にいる人たちを自分に注目してもらう技術して定着しているので、すでにご存じの方が多いと思います。

③起承転結

それに加えて、話の本論では、③「起承転結」という構成方法をご存知だと思います。

主に物語を書くときなどによく使われる内容の構成の方法のことですが、つかみとか前振りとかの本論に入るための導入部分の技ではなく、本論の構成技術のことになります。

この流れに沿って記述されたり構成されている話は、人を飽きさせずに興味を連続させる効果があるので、最後まで聞いてもらったり読んでもらうことができます。

人間は飽き性ですから、その対策としての伝統的な技術は廃ることがありません。

3.プレゼンテーションに前振り、つかみ、起承転結の要素がないと聞いてもらえない。

こういった技術はプレゼンテーションを行う時に大いに役立ちますから侮れません。

話しを聞いてもらえなければ、そもそもプレゼンテーションが成り立ちませんから、本題に関心を持ってもらうためには重要なテクニックだと私は考えています。

つかみが良ければ、本題のアプローチ部分が多少稚拙でも、好意的に捉えてくれることもあります。

好意的に聞いてもらえる心の土壌が出来ているので「その通りだ」と理解を得やすいことにもつながると考えるのは、まんざら間違いではありません。

何を言うのだ!内容がすべてだと!考えるのは、それはそれでその通りだとは思うのですが負け惜しみです。

親しみやすいとか、美男美女とか見た目が良いとかも運と同じく実力のうちです。

同じ内容の話をしてもあの人の話なら聞いてみようという現象は、新型コロナウィルス感染対策を語る政治家の街の評価として記憶に新しいはずです。

時間がないとか、説明の補足資料の表示のためにパワーポイントを使う場合にはすぐに本題に入るようにします。

そういった条件の場合には、説明全体が冗長的に感じてしまうので本論に集中して説明します。

そういった場面にはよく遭遇するので、パワーポイントが紙の配布資料になった時でも後日の検討に耐えられるような構成にしておくことが重要です。

そのためには資料部分と、内容の一覧図をパワーポイントの中に一緒に作り込んでおくことで不測の事態に備えることが可能になります。

経済産業省の資料のリンクを張っておきます。P76 以降の参考資料部分は圧巻です。

資料
P76以降が圧巻です。新型コロナウイルスの影響を踏まえた経済産業政策の在り方について

4.プレゼンテーションを聴いてくれる人に対する前提条件の整え方

次に、プレゼンテーションする前提条件を具体例を挙げます。

聴き手が演者に抱くイメージをできるだけ好意的に捉えてもらえるようにしてプレゼンテーションを行うために、聴き手にそのスタートラインに立ってもらう知恵が必要です。

初対面の人に対するプレゼンテーションや説明においては不可欠な段取りです。

いわゆる地ならしです。

肩の力を抜いて聴いてもらうために重要です。

会社なら根回しできる場合もありますが、得意先やコンサル先に対しては事前の根回しはできませんから、本番勝負になります。

口頭でのつかみの中でもよいのですが、例を挙げると、

□ 今こんなことが起こっています

□それがやがて私たちの社会や会社にこんな影響を及ぼし始めることが考えられます。

□ 関係する人たちはこのように感じてこのようにするべきだと思っています

などの現状認識の共有と問題解決の必要性のひとつひとつを重ねていくことで、これから説明することが注目に値するするような事柄なのだと思える土壌を醸しだし、聞き手を引きつけて集中度を徐々に高めていきます。

5.構成要素

サーキットを回りながらスタートする自動車レースのローリングスタートにイメージが似ています。

本論の開始が今か今かとだんだんと気持ちが高まっていく状態を作ります。

そして、問題点や提案についての

①問題解決の必要性

②問題点

③問題解決の方向性

④具体策

を説明します。

これにより問題解決の必要性を示し聞き手と共有し理解を得ることができれば、方向性と具体策をより明確に示して賛同を得るという流れに持っていけます。

この流れの構築をおろそかにすると聞き手の理解が進みにくいので、少ないページと時間で理解が得られるように掘り下げて考えます。

しかし、善意のつもりでサービス精神を発揮して状況を深堀りし過ぎると、逆に聞き手の集中度が途切れてしまうので、細かなことは聞き手がイメージしてくれるようにもっていきます。

そして最後の部分では、聞き手がイメージしてくれたと想定できる部分を修正して束ねてあげます。

つまり、伝えたいことを要約して具体的におさらいすることで聞き手に再確認してもらう機会をプレゼンテーションの時間内に設けることです。

腑に落ちて晴れやかな聞き手の表情が確認できるはずです。

まとめ

①前振りやつかみの重要性を認識しパワーポイントを作成するときに同時に考えること。

②つかみ まえ振り 起承転結 についてしっかりと考えててパワーポイントを作りこみます。

③ ①問題解決の必要性 ②問題点 ③問題解決の方向性 ④具体策 の順番に構成する。

④パワーポイントが紙の配布資料になった時にでも後日検討される時に使われる資料としても耐えられるような構成と内容にしておくこと。

⑤伝えたいことを要約して具体的におさらいすることで聞き手に再確認してもらう機会をプレゼンテーションの時間内に設けること

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